(木村先生画像略)
この投稿は、あなたの好きはどこから?の6日目の記事です。
昨日、TAMAコミに行ってきました。同人印刷所の株式ポプルスと有限会社ねこのしっぽが開催する、そうさく系総合表現イベントです。同人誌即売会ですね。
Fediverseの面々も参加している情報があり、私はやまこさんとキノキングさんにご挨拶することができました。やったね!
今回も、大変多くの収穫があって楽しかったです。
私は、同人誌と即売会が好きな、比較的古い方の同人オタクです。
皆さんが読める程度に、ざっくり履歴を紹介しておきます。
私の履歴
小学生の頃ファミコンを買ってもらい、すぐに(半年以内だと思う)ファミリーベーシックという、ファミコンでプログラムを書いて簡単なゲームなどを作れる環境を手に入れました。メチャクチャハマり、ゲームを作ることに夢中になりました。
中学生の頃、当時パソケットという同人ゲーム即売会があり、当時買ってもらったパソコンPC-8801mkIIMR用の同人ソフトや、音美ちゃんという音源拡張ボード(同人ハード)を買いに行ったのが最初だと思います。ベーマガやテクノポリスを愛読しており、ファミリーベーシックで作ったオリジナルのゲームをベーマガに投稿したりしていました。また、ベーマガ投稿者の常連達が作ったサークルに参加したりしました。コミュニケーション手段は定期発行していた会誌と手紙のやりとりでした。また、テクノポリスでは同人ソフトの作り方や関連情報がたくさん得られました。
また、この頃テーブルトークRPG、私の場合は英語版のDungeons&Dragons(D&D)のルールブックをカナダから買って帰ってきた友達とともに始め、リプレイ(テーブルトークRPGの遊んだゲーム内の会話等を文字に書き起こしたり、時に上手に物語のように編集して楽しむコンテンツ)やオリジナル漫画・小説・エッセイ等を掲載するグループ誌を作成して自分達で印刷し、仲間内で楽しむ活動も行っていました。発表の場を外に求めなかっただけで、グループ同人サークル活動を行っていたと言っても良いかもしれません。
パソケットの他に、コミケ(コミックマーケット)にもどこかの時点で参加しているハズなのですが、いつ頃、どう行動していたのか今ひとつよく覚えていません。気が付いた時には、コミックマーケット、サンシャインクリエイション、コミッククリエイション、コミティアなどに参加していたという感じです。当時、セーラームーンの同人誌を買い漁っていたことを覚えています。次にハマったのがときめきメモリアルの同人誌です。
即売会では、1.8mほどの長机を並べ、自分の作品を販売する参加者がその半分を借りて、その場で陳列・販売から会計までをそれぞれに行います。いろんなテーマを扱う総合系の即売会の場合、何からの基準でジャンルを区切り、同じ作品のファン作品などを頒布します。ときメモの同人は当時大変流行っていたので、沢山のサークル(売る側の参加者)が参加していたのですが、どれも全部欲しかったので端から全部買い漁るというローラー作戦を敢行していたこともあります。
人気があって、みんなが欲しがって購入者の行列を作ってしまうサークルは、並ぶ列を作れるように会場の外側などに配置されたりしていました。大手、外周サークルなどと呼ばれています。本当に人気があるサークルは、会場の外まで列がつながっていたり、そもそも外側に列を形成していて、待機時間も非常に長かったりしました。私も何度か並んだことがありますが、並んでいると、会場内に沢山参加している多くのサークルを回る時間がなくなってしまい、ようやくたどり着いた頃には売り切れていたり途中退場して帰ってしまっていたりするので、あまりにももったいないので、大手は早々に無視するようになり、それ以外のサークルをなるべく数多く回るスタイルになりました。
2000年の夏、友人が立ち上げた同人ゲームサークルに参加し、コミックマーケット58にサークル(販売者)として参加しました。その後、そのサークルを引き継ぐ形で自身が主催する同人ゲームサークルを立ち上げ、コミックマーケット62(2002年の夏コミ)以降、コミクリ、サンクリ、レヴォ等に参加していました。最終参加はコミックマーケット84(2013年の夏コミ)だったと思います。たぶん30数回ぐらいかな。
それとは別に、創作系同人サークルのヘルプに入って、コミケやコミティアを中心に定期的に参加して、制作や売り子などの黒子をやっています。これももう20年以上になるでしょうか。
ざっくりじゃねえよ! なげーよ!!
好きなところ
同人誌(グッズやソフトやハード含む)というのは、これはもう『好き』に突き動かされてどうしようもなかった人が作ってしまった、好きの結晶です。好きなんだからしょうがないじゃん!! っていう代物です。これはもう、私にとってもお宝以外のなにものでもありません。
事前にお気に入りのサークルや、面白そうなものを出す予告をしているサークルをチェックしておくのですが、これをみんな、宝の地図と呼んでいます。サークルチェックをしている時間は至福の時です。
即売会は、その自分の好きを持ち寄って、皆に見てもらう場です。買う側は、見本誌として用意されている場合は立ち読み、音楽はヘッドホンで視聴、ゲームはデモ画面をみたりプレイさせてもらったりします。コロナ対策もあって、最近はQRコードでサンプルを見せる方法も使われています。その場で思わず話が弾んでしまうこともありますが、即売会の時間はお互いに貴重なので、とにかく買って帰ります。買った作品が良かったら、次の即売会の時に、感想を述べたりします。自分も何か作品を作っている場合は、作品の交換をすることもあります。出しているサークルの方も、お隣や向かいのサークルが気になっていて、終了時間が近くなってくるとみんな買い回る行動にでたりしますw
販売する側としては、ここで1人でも手に取って見てくれたり、あわよくば買ってくれたりしたら飛び上がるほど嬉しいです。たくさん売れたらもちろん嬉しいんですが、やはり同じ好きを共有できる同士と出逢える喜びこそが最高のものです。買う側としても、よくぞこの本をだしてくれました!! という、自分の好きとサークルの好きがクロスする瞬間の喜びがあって、即売会に通っています。実はあまり上手い下手は関係がなくて、そこに感じる熱量を買いに行っている要素が大きかったりします。
もう一つの要素として、誰でも参加できて、平等な待遇で参加機会を与えられる場であるということがあります。まったく即売会に参加した経験がない、買い手としての経験しかない場合でも、申し込み要件を満たして参加を申し込めば、机の半分のスペースを借りて、皆の中に混じって参加できるのです。これは、極めて貴重な機会の創出で、この役割を果たしている即売会が私は大好きです。
Fediverseとの類似点
このアドベントカレンダーの募集範囲の性格上、Mastodon、Pleroma、Misskeyなどの利用者が多いかと思いますので、詳細の説明は省きます。
Fediverseは、自分でサーバを設置すれば、お互いに対等にネットワークに参加できるという夢のシステムです。自分の趣味に走って仲間を集めることだってできます。これまでTwitterなどでしか出来なかったフォロー関係の構築とタイムラインでの交流が、大資本のシステムに乗っかってやるのではなく、自分や仲間の立てたサーバ上で行えます。また、仕組みが分散を基本としていて、機会が平等に得やすいように作られています。これは、同人誌即売会のそれと大変よく似ています。
私はFediverseにも大変入れ込んでいますが、この、誰でも参加できて、対等の関係で、儲かるとか儲からないとかそういうことではなく、それぞれが好きにやれる仕組みが大好きなのです。
同人誌とか好きだから!
冒頭、TAMAコミに参加した話を書きました。
とても小さな、そして福生という都心から少し離れた場所で行われる新しい即売会ですので、コミックマーケットのような賑わいや売り買いの機会は望めないのですが、そこには私の好きな同人誌と即売会の姿があります。というより、そういう場が必要だということがわかっている人達が、この逆境にあって、新たに立ち上げ、参加して成立したのがこのTAMAコミです。(TAMAコミのページの『開催にあたって』の序文を読んで頂ければと思います)
私は、これからも同人誌即売会に通い続けるでしょう。だって、同人誌とか好きだから!
ちなみに今回購入した本は、『なかよし おねえさんたち 1・2』『お料理苦手!マコさんの 独りごはん』『日本中止即売会列伝』『赤軍調理法』『スパイスカレーはスイーツの夢を見るか?』『伊奈石の会会誌 第24号』などです。どれもめっちゃ面白いです!!